アスベスト除去について|サポート

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国の基準を遵守し、安全にアスベスト除去を行います。

アスベスト製品が使われなくなった現在においても、アスベストを含む断熱材などが用いられた建設物から、解体工事時にアスベストが飛散することについても問題とされることがあります。
大きな問題は、大量にアスベストが含まれた古い建物を解体する際、アスベスト粉塵を吸う労働者や近隣の方へ健康被害が発生する恐れがあることです。
そのため、アスベストの除去処理には細心の注意を払い、確実に飛散を防止する除去方法をとる必要があります。また、除去作業後も、アスベストを完全に密封して運び出す必要があります。
絆では、安全で確実な方法を用いアスベストを処理いたします。

アスベストの危険レベル

ずさんな解体工事をすると、アスベストを広範囲にただよわせてしまいます。これを防ぐため、国土交通省によって飛散の危険性に合わせた作業レベルが定められています。
作業レベルは、アスベスト含有建材の発塵性(はつじんせい)の高さを基準に1から3に分けられています。解体工事の受注者は、作業レベルに合わせて飛散防止策を講ずる必要があります。

レベル 1

危険度★★★

発じん性が著しく高い

アスベスト濃度が非常に高く、厳重なばく露防止対策が必要なレベル

除去方法

対象となる作業場所を養生し、負圧集塵機を用いて作業環境を負圧状態にして作業を行います。入り口はセキュリティールームを設置し、エアーシャワー等を使用して作業者の安全及び外部へのばく露を抑制します。

レベル 2

危険度★★

発じん性が高い

飛散性はやや下がるが、危険であることに変わりないので高い注意が必要

除去方法

発じんしやすい製品の除去作業であり、レベル1に準じた高いばく露防止策が必要なレベル。石綿の封じ込めや囲い込み作業を行い、除去します。 除去した保温材は特別管理産業廃棄物 「廃石綿等」として処理します。

レベル 3

危険度

発じん性が比較的低い

レベル1や2に比べ注意すれば飛散リスクは低い

除去方法

発じん性が比較的低い作業で、破砕、切断等の作業においては発じんを伴うため、湿式作業を原則とし、発じんレベルに応じた防じんマスクを必要とするレベル。 レベル1、レベル2以外の石綿含有建材(成形板など)の除去作業を行います。

アスベストを使用した建物の解体に必要な費用

作業レベル 費用の目安
屋根瓦

「3」に分類されることが多い
散水や薬液散布で屋根材を湿潤化してからはがします。

30坪2階建ての住宅で20万円程度

外壁

「3」に分類されることが多い
外壁を水や薬液で湿らせながら取り外します。

30坪2階建ての住宅で30万~40万円程度

内壁や配管

「2」に該当するものが多い
作業者は防塵マスクや、必要に応じて防護服を着用して作業します。

1㎡あたり1~6万円程度

天井、柱、梁

「1」に該当するものが多い
調査から使える補助金が創設れています。地方公共団体経由で支給されるので、
利用可能かどうか最寄の担当部局に相談すると良いでしょう。

1㎡あたり1.5~8.5万円程度かかります。
建物全体で数百万円程度になることもあります。

官公署・その他届出の提出を行います。

関係法令等に従い、速やかに官公署その他へ必要な届出を行います。

対象工事 時期 届出先
工事計画届
耐火・準耐火建築物
除去処理工事のみ 14日前まで 労働基準監督署
作業届
耐火・準耐以外の
建築物及び工作物
除去処理工事のみ 作業開始まで 労働基準監督署
工事計画届
建築物

除去・封じ込め。
囲い込み処理工事

14日前まで 都道府県知事等

アスベストを使用した建物を解体する流れ

  • 建物の事前調査

    解体業者(受注者)は建物の現地調査を行い、分析結果を施主(発注者)に書面で報告する義務があります。調査結果は資料として保管するとともに、工事場所にも掲示しなければなりません。 アスベストを使った建物の解体では、作業基準の遵守を妨げる行為が禁止されています。施主においては、過剰な値引きや工期短縮などが該当するのでご留意ください。

  • 必要書類の提出

    平成26年6月1日に施行された大気汚染防止法により「特定粉じん排出等作業実施届出書」の届出義務者が工事施工者から発注者に変更されています。必要に応じて、届出をおこないましょう。 作業レベル3の解体時は届出が不要ですが、事前調査や作業計画の策定は必要です。

  • 近隣住民への告知

    解体工事をおこなう際は「石綿ばく露防止対策等の実施内容」を作業現場の見やすい場所に掲示する必要があります。

  • 足場の組み立て

    解体前に、アスベストやホコリの飛散を防ぐための足場と養生シートを設置します。作業レベル1の解体工事では前室や集塵・排気装置の設置、作業場の隔離が必要です。作業場や前室部分は負圧に保ち、粉塵を外部に飛散させないようにします。

  • 飛散防止剤をまく

    アスベスト除去工事は、水や飛散防止剤をまき作業部付近の湿潤化をおこなったうえで丁寧に実施します。飛散防止剤は、人体への被害がなく保護メガネに付着しても簡単にふき取ることができる無機系薬剤が使われます。水硬性セメントを使って固化する方法もあります。

  • アスベストの除去、袋詰め

    除去したアスベスト含有建材は破れないプラスチック袋で二重にこん包するか、堅ろうな容器に密封して保管します。その際、内容物がアスベスト廃棄物であることを明示します。除去したアスベストを圧縮して、容積を半分近くに縮小させることもあります。

  • 周辺のアスベスト除去作業

    最後に使用器具に付着したアスベストを除去して、作業場所内を清掃します。集めたアスベスト廃棄物は最終処分場へ運搬して、足場や養生シートも撤去します。なお、除去等したアスベストの運搬・処分は、許可を受けた産業廃棄物処理業者に委託して、適正な処理方法で処分されたか確認する必要があります。適正処理の確認に使われる伝票を「マニフェスト」といいますが、5年間の保存義務があるので失くさないように保管しておきましょう。

石綿を使用した建物の解体の流れと費用の目安、注意点まとめ

アスベスト含有建材を使った建物の解体作業は、発塵性の高さを基準にしてレベル1から3に分けられています。
レベル1や2に該当する解体工事では、着工前に届出が必要です。作業においては、厳格なアスベスト飛散防止対策と作業労働者のばく露防止対策が求められます。
アスベスト含有建材の撤去費用は、おおよそ2万~8.5万円/㎡(処理面積)が目安です。ただし、諸条件によって大幅に変わるので必ず見積もりを取って確認しましょう。